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英語の名言から学ぼう~芥川龍之介①~
加藤学習塾ブログ
2024/12/10
みなさん、こんにちは。
今日は芥川龍之介の名言を紹介します。
芥川龍之介(1892年~1927年)は、大正から昭和初期にかけて活躍した日本の作家で、「短編の名手」と称される人物です。代表作には『羅生門』『地獄変』『蜘蛛の糸』などがあり、古典を題材に人間の本性や社会の矛盾を鋭く描き出しました。彼の作品は、簡潔で美しい文体と深い心理描写が特徴で、読者に強い印象を与えます。
また、芥川はエッセイや随筆も多く残しており、『侏儒の言葉』はその一例です。この中で彼は人生や社会、芸術に対する洞察を短い言葉で綴り、現代でも通じる普遍的な知恵を提供しています。一方、内向的で繊細な性格ゆえ、彼は次第に精神的な不安を抱えるようになり、自身の生きる意味に悩みました。晩年は経済的な苦境や健康不安、時代の変化に苦しみ、35歳の若さで自ら命を絶つに至ります。
彼の人生と作品は、当時の知識人層の葛藤を象徴しつつも、時代を超えて人間の本質を考えさせる力を持っています。その影響は、現代の文学や教育においても広く語り継がれています。
そんな彼の作品の一つ「侏儒の言葉」の中の「可能」という章から一句を英文で紹介します。
"We are not those who can do what we wish to do. We are merely those who do what we are able to do."
(我々はしたいことの出来るものではない。ただできることをするものである。)
この英文をみていきますと、ポイントは以下の通りです。
①「those who~」は関係代名詞の表現で「~な人」。
thoseはpeopleの代名詞です。
②「what we wish to do」や「what we are able to do」の
「what~」も関係代名詞の表現で「~なこと」です。
芥川龍之介の「我々はしたいことの出来るものではない。ただできることをするものである」という言葉は、人間の限界と現実に根差した行動への洞察を示している。
この言葉は、理想や願望に向かって努力することの意義を否定しているわけではない。
しかし、それ以上に重要なのは、自分の現実的な能力や状況を正確に見極め、それに基づいて行動することであると説いている。
夢や理想に固執しすぎると、無力感や挫折感にさいなまれることも多い。
逆に、自分にできることに焦点を当てれば、確実に前進し、成果を積み重ねていける。
これは、自己肯定感を保ちながら前進するための知恵としても解釈できるだろう。
誰しも、強みや個性があります。
自分の強みを磨いていきましょう。
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