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大学入試共通テスト2024より~イギリスとニュージーランドの地形の違い~
加藤学習塾ブログ
2024/01/22
みなさん、こんにちは。
今年度の大学入試共通テストも終わり、高校3年生は2次試験への出願と対策に追われていることと思います。
今年も、英語リーディングの長文化が話題になるなど、少しずつ共通テストが目指そうとしている試験の姿が浮き彫りになってきてますね。
さて、今回は今年の大学入試共通テスト2024の地理Bの大問1で出題された問題を見てみましょう。
おおまかな問題は以下の感じです。
①:2つの国の標高別面積割合が示されており、どちらかがイギリスで、もう片方がニュージーランドであり、ニュージーランドの方の図を当てる。
ア:低地が約7割で、400m~1000mが1割弱。
イ:400m未満が5割ほどで、400m~1000mが3割、2000m以上も若干あり
②:2つの国(イギリス・ニュージーランド)の土地利用割合が示されている。森林と牧草地が記号になっており、牧草地の方の記号を当てる。
イギリス:A記号(約42%)、耕作地(約30%)、B記号(約10%)
ニュージーランド:A記号(約40%)、耕作地(約3%)、B記号(約40%)
まず、①の地形問題です。
ニュージーランドが新期造山帯である環太平洋造山帯に含まれると知っていれば簡単ですね。低地の割合が少なく、急峻な山地である2000m以上も含まれるイの記号がニュージーランドですね。
ちなみに、イギリスは山地が侵食・風化によってある程度崩れて高地が少なくなった古期造山帯に含まれます。
イギリスだけでなく、ヨーロッパ全体(アルプス山脈は除く)にいえることですが、ヨーロッパは氷河時代のときに大規模な氷河に覆われており、氷河によって山地が侵食・風化されて山地が崩れたところが多いです。よって、東ヨーロッパ平原など、平原や低地が広がっています。イギリスも例外ではなく、氷河によって削られたU字谷や低地、氷河湖が多く見られます。
次に、②の土地利用の問題です。
①の地形問題と絡めたらわかるかもです。
ニュージーランドは新期造山帯であり、急峻な山地が多く人手が入りづらい未開な山地もあるはずです。よって、森林の割合が大きくなるはずです。
一方、ニュージーランドは乳牛と羊の放牧、イギリスも乳牛の酪農が主産業であり、牧草地はどちらとも多いはずです。
よって、A記号が牧草地で、B記号が森林となります。
イギリスは、氷河時代のときに氷河によって削られた土地が多く、やせた土地が多いです。よって、牧草地が多くなり、また、やせた土地でも育ついも類や小麦で食糧をまかなっています。北ヨーロッパは牧草地か耕作地が多くなる傾向になるとおさえておきましょう。
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