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植物の細胞分裂の観察実験
加藤学習塾ブログ
2023/10/13
みなさん、こんにちは。
植物は体を大きくして成長するために細胞分裂を繰り返しています。
顕微鏡で植物の細胞分裂の様子を観察したことはありますか。
よく使われるのがタマネギの根の先端です。
手順を確認してみましょう。
①タマネギの根の先端を切り取る
②薄い塩酸の入った容器にタマネギの根の先端をいれて、その容器ごと、約60度のお湯の入った別の容器の中に入れます
③タマネギの根の先端を取り出してスライドガラスにのせて細長いもの(つまようじや枝付き針など)でタマネギの根の先端をつぶす
④染色液(酢酸カーミン液など)をかけて、数分後にカバーガラスをのせる
⑤ろ紙で余分な液を吸い取る
⑥ろ紙をカバーガラスの上にのせてカバーガラスが割れないように上から親指でおしつぶす
⑦顕微鏡のステージにのせて観察
まず、①についてタマネギの根の先端には成長点があり、細胞分裂が盛んです。よって、細胞分裂の観察に適した部位です。
②は要注意です。まず、塩酸を扱うので、塩酸が沸騰しないようにお湯の入った容器に入れて間接的に温めます。なぜ、温めるかというと、塩酸の分解する反応が強まるからです。タマネギの根を塩酸に入れる理由は、根の先端の細胞を分解して一つ一つの細胞がバラバラに離れやすくすることで観察しやすくなりますね。また、細胞の生命活動を止めることになるので、細胞分裂の動きが止まった途中段階をきれいに観察することができます。
③も同様に、細胞一つ一つをバラバラにして観察しやすくなりますね。
④は細胞の核や染色体を染色して観察しやすくなりますね。
⑤は染色液が多すぎると、顕微鏡の反射鏡からの光が十分にレンズに届きません。
⑥は親指で押しつぶすことで、細胞一つ一つが離れていき、しかも層になっていたものが薄く広がるので顕微鏡の反射鏡からの光が細胞の中を通り抜けてレンズまで通りやすくなります。
このように一つ一つの作業には意味があるのですね。
一つ一つの作業を丁寧にすることで、細胞分裂の観察もきれいにみることができます。
気をつけていきましょう。
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