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SDGsについて考えよう~インドの牛糞を用いたバイオガス事業について~
加藤学習塾ブログ
2023/02/18
みなさん、こんにちは。
今日はSDGsの一つの「エネルギーをみんなに・クリーンに」について考えましょう。
石油・天然ガス・石炭といった化石燃料は有限資源であり、いつか枯渇するものです。
さらには、それらの化石燃料の使用は温室効果ガス排出につながり地球温暖化につながります。
よって、迅速なエネルギー課題への対応が求められています。
インドでは再生可能エネルギーの割合を増やすための政策を行っています。
原子力発電や水力発電の増設に力を入れたり、風力発電や太陽光発電を取り入れています。
そして、中でも今力を入れているエネルギー事業が、牛糞を用いた「バイオガス事業」です。
インドは、ヒンドゥー教で聖なる生き物として牛があがめられており、世界有数の牛大国です。水牛と合わせると4億頭近くいます。
そのため、牛糞の処理が、課題の一つとして挙げられていました。
そこで開発している技術が、牛糞からメタンガスを取り出す技術です。
牛は草を消化するために長めの胃腸で時間をかけて消化します。さらには草を分解するための微生物が数多く存在します。その微生物が草を分解するときに多くのメタンガスを生成するので、牛の吐く息やげっぷ・おなら・牛糞には多くのメタンガスが含まれます。
しかも、このメタンガスは空気中に出ると、地球の大気圏に到達していわゆる温室効果ガスの層を形成し、地球温暖化の一因になります。
インドはこの牛糞に含まれるメタンガスを回収する事業を始めました。
牛糞1トンあたり40立方メートル(40000リットル)ものメタンガスが回収できて、一日当たり約1500ワットのバイオマス発電が可能とのことです。
メタンガスを回収することで、温室効果ガスを抑えて環境に優しく、しかも、農村部で活用すれば、自家発電が可能であり、さらには、牛糞の処理ができてその残りかすを農業用肥料に活用できるとのことで注目されています。
さらには、日本の自動車メーカーであるスズキがこの技術に注目して、牛糞から回収したメタンガスで走行可能な車の開発に着手することを2022年に決めました。
この技術が世界中に定着すれば、世界中のエネルギー問題の開発に寄与するかもしれませんね。
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