なぜ消しゴムで字が消えるの?
加藤学習塾ブログ
2025/07/26
なぜ消しゴムで字が消えるの?
こんにちは!
みなさん、毎日のように使っている「消しゴム」。
テストで書き間違えたときも、宿題で計算ミスをしたときも、そっと現れて助けてくれる文房具のヒーローですよね。
でも、ちょっと不思議に思ったことはありませんか?
「どうして消しゴムで鉛筆の字が消えるの?」
今回はそんな、身近だけど知らない「消しゴムのしくみ」に迫ってみましょう!
■ 鉛筆の文字の正体は「黒鉛」
まず、鉛筆の芯は「鉛(なまり)」ではなく、「黒鉛(こくえん)」という炭素の一種です。
紙の上に鉛筆で文字を書くと、黒鉛の小さな粒が紙の表面に付着します。
これが、私たちが見ている“鉛筆の文字”の正体です。
■ 消しゴムは「こすって取る」
消しゴムはゴムでできていて、紙の上をこすると、表面の黒鉛の粒をからめ取ってくれます。
消しゴムを使うと、白いカス(消しかす)が出ますよね?
あれは、黒鉛の粒をくっつけたゴムのカスなんです。
つまり、「消す」というよりも「紙の上から黒鉛を物理的に削って取る」というイメージです。
■ なぜ紙まで破けないの?
それは消しゴムの「ほどよいやわらかさ」と「粘着力」のおかげ。
紙の繊維まで削ってしまうほど硬くないので、紙を守りつつ黒鉛だけを落とせるんですね。
ちなみに、表面がざらざらした紙より、なめらかな紙のほうが消しやすいのも、摩擦の違いによるものです。
■ ボールペンが消せない理由は?
一方、ボールペンは「インク」が紙にしみ込んでいるので、こすっても消せません。
紙の中に染み込んでいるので、物理的に「取る」ことができないんです。
ただし、最近流行の「フリクションボールペン」は、摩擦の熱でインクが透明になる特殊なインク。あれは“消している”のではなく、“見えなくしている”だけなんです。
■ まとめ:消す=けずる
消しゴムは、「字をこすって削り取っている」から、文字が“消えたように見える”のです。
このしくみを知ると、身近な文房具も立派な「理科の教材」に見えてきますよね!
✏️ 塾からのひとこと
勉強って、教科書だけじゃなくて、身の回りの“なんで?”から始まることもあります。
理科が苦手な人も、こんな身近な発見から、少しずつ興味を広げていけたら素敵ですね!