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ウリ科の植物の花のつくり
加藤学習塾ブログ
2023/11/07
みなさん、こんにちは。
ヘチマ・かぼちゃ・スイカ・メロンなどのウリ科の植物は単性花といって、おしべしか持たない雄花とめしべしか持たない雌花が別々に付きます。
なぜでしょうか?
一つの花にめしべ・おしべが両方付いていると自家受粉(自分のおしべの花粉がめしべに付くこと)がしやすくなり、大量に子どもを残すことができます。
しかし、自家受粉が起きると、基本的に自分自身のおしべの精細胞の遺伝子とめしべの卵細胞の遺伝子との組み合わせになるので、子どもは同じ遺伝子の組み合わせが多くなります。仮に優性形質Aを示す遺伝子と劣性形質aを示す遺伝子が対になっている母体が自家受粉した場合、子どもは優性形質Aを持っている植物の割合と劣性形質aしか持っていない植物の割合は3:1という比になります。
自家受粉は子どもを多く残せるので、ほとんどの植物がそうした仕組みになっているが、なにが困るのでしょうか?
同じ遺伝子の組み合わせが子孫に増えた場合、環境変異が起きたときに絶滅しやすいです。
よって、単性花のメリットの一つとして、他の植物のおしべから花粉を運んでもらわないと受粉ができないため、遺伝子の組み合わせが多く、環境変異に強いことが挙げられます。
実際、マツ・イチョウなどの裸子植物の多くも雌花と雄花が別々の単性花だが、裸子植物は地球に植生しだしてからずっと生き残り、歴史が長いですね。
また、ウリ科の植物はスイカはアフリカの砂漠地域が起源だったり、ヘチマは熱帯アジアが起源だったり、元々は過酷な環境で自生してました。
生き残りのための遺伝子多様性のためのシステムだったのですね。
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