日本地理の統計問題を攻略~臨海型と内陸型で判別しよう~|岡山の進学塾|加藤学習塾・個別指導塾

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日本地理の統計問題を攻略~臨海型と内陸型で判別しよう~

加藤学習塾ブログ

2023/04/17

みなさん、こんにちは。

今日は以下の問題をみてみましょう。



問い:以下のア~オの5つは長野県・茨城県・群馬県・兵庫県・静岡県のいずれかです。それぞれどの県の統計でしょうか?

ア:農業産出額のうち約20%が米、約40%が野菜、約30%が畜産。
  工業製品出荷額のうち約15%が化学、約8%が輸送用機械

イ:農業産出額のうち約6%が米、約40%が野菜、約46%が畜産。
  工業製品出荷額のうち約8%が化学、約38%が輸送用機械

ウ:農業産出額のうち約16%が米、約32%が野菜、約10%が畜産。
  工業製品出荷額のうち約2%が化学、約6%が輸送用機械

エ:農業産出額のうち約10%が米、約30%が野菜、約22%が畜産。
  工業製品出荷額のうち約12%が化学、約25%が輸送用機械

オ:農業産出額のうち約34%が米、約23%が野菜、約38%が畜産。
  工業製品出荷額のうち約14%が化学、約11%が輸送用機械



この問題のポイントは臨海部と内陸部に分けることがポイントです。
臨海部で盛んなのは、平野で稲作するので米、大型船舶による原材料の輸入に便利な化学(主に石油化学)や輸送用機械ですね。
逆に内陸部では、山地の割合が高くなるので、米の割合が減り、野菜や果物の割合が増えて、工業製品も化学や輸送用機械の割合が減少して、トラック輸送が可能な電気機械や精密機械(主にICの半導体)の割合が高くなります。
また、近郊では、近郊農業により、野菜・畜産の割合が高くなります。

よって、アは、米と化学の割合が比較的高く臨海部であり、野菜・畜産の割合が高く近郊なので、茨城県です。
イは、米と化学の割合が低く内陸であり、野菜・畜産の割合が高く近郊であり、また、近年、移住してくる外国人労働者(主に日系ブラジル人)を労働力として自動車組み立て工場などが立地して北関東工業地域を形成しているので、輸送用機械の割合が高い群馬県になります。
ウは野菜の割合が高く、その他の農業産出額はおそらく果実の割合が高いと考えられるので内陸部。また、工業も化学・輸送用機械の割合が低く、近年、日本アルプスの豊富な水源を背景とした精密機械工業が盛んな長野県になります。
エは米の割合が低いので山地の割合が高いのに、工業は臨海部型ですね。よって、富士山・箱根・鎌倉など、平地が少なく山地の割合が高い特徴をもった静岡県ですね。箱根は坂道が多いので次世代のマラソンランナーを育成する目的で駅伝の会場です。また、鎌倉幕府が立地したのも、山地を防壁にするためですね。
オは米の割合が高く臨海部であり、野菜・畜産の割合も高く近郊ですね。また、化学の割合が高いので、波が穏やかで大型の港湾都市を形成できる瀬戸内海に面した兵庫県ですね。

どうでしたか?特色をおさえていきましょう。

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