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自然とどう付き合う?~イタリアのベネチアを例に~
加藤学習塾ブログ
2023/02/27
みなさん、こんにちは。
今日はイタリアのベネチアを紹介します。
ベネチアはイタリアの北東部の都市であり、アドリア海に土砂が沿岸流によって運ばれて堆積したことで形成された細長い砂州で閉ざされたラグーンという水域に造られた大小様々な島の上にある都市です。
よって、都市交通は運河であり、船が欠かせません。
そんなベネチアですが、地下水の過剰くみ上げによる地盤沈下や近年の地球温暖化による海面上昇によって街が水没する地区が現れだしており、街の水没が懸念されていました。
しかし、最近、ベネチアの水面が上昇どころか、逆に、水面が下がり干上がっているというニュースが流れました。
詳しい調査が待たれますが、原因が2つ考えられます。
まず、一つ目は、地球温暖化の影響です。
通常、ヨーロッパの河川はアルプス山脈の雪解け水の影響があり、気温が上がる2月~4月ごろから流水量が増えていきます。しかし、地球温暖化の影響で、アルプス山脈の氷河は面積を半分以下に縮小して雪解け水も少なくなっています。そのため、ライン川をはじめ、ヨーロッパの多くの河川で流水量が例年よりも少なく、イタリアのベネチアがあるアドリア海に流れる河川の流水量も例年より約6割減少しているとのことです。
2つめに考えられる原因は干ばつです。
地球温暖化の影響により大気循環が変わり、地中海の海流の循環の流れが変わり、本来は地中海沿岸で雨期であるはずの10月~2月で降水量が異常に少ない干ばつが起きているとのことです。
イタリアはすでに農業地帯で異常事態宣言を出して救済を求めていますが、この干ばつによって、より地下水の過剰くみ上げが起こり、アドリア海への流水量が減ったと考えられます。
水の都で起きている危機が心配ですね。
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