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世界の統計問題にチャレンジ~ICT(情報通信技術)の地域格差~
加藤学習塾ブログ
2024/11/26
みなさん、こんにちは。
今日は以下の問題にチャレンジ!!
問い:「以下の数値は、インド・オーストラリア・ケニア・南アフリカ・ブラジルのうちいずれかの国の、インターネット利用率・パソコン普及率・携帯電話契約率・固定電話契約率のデータです。それぞれどの国でしょうか?」
※契約率で100%を超えているのは、人口の数よりも契約数が多いから(複数所持・法人など)
ア国:インターネット利用率55%・パソコン普及率10%・携帯電話契約率130%・固定電話契約率2%
イ国:インターネット利用率81%・パソコン普及率74%・携帯電話契約率136%・固定電話契約率29%
ウ国:インターネット利用率89%・パソコン普及率88%・携帯電話契約率131%・固定電話契約率60%
エ国:インターネット利用率65%・パソコン普及率47%・携帯電話契約率155%・固定電話契約率10%
オ国:インターネット利用率52%・パソコン普及率10%・携帯電話契約率117%・固定電話契約率4%
【解答】
ア国:ケニア、イ国:ブラジル、ウ国:オーストラリア、エ国:南アフリカ、オ国:インド
ア国:ケニア
選択肢の中では、一番経済水準が低く、インフラの整備が進んでいない。
ただし、主に中国系企業から安く仕入れたスマホが出回っており、ネット利用率・携帯電話契約率は高めである。通信手段として、スマホは必需品になっている。都市部と農村部の格差はかなり大きい。
イ国:ブラジル
BRICS(ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカを指す、経済新興国)の一つであり、近年、農牧業や工業地域の開発が進んでいる熱帯雨林地域でもネットが使えるよう、インフラの整備が進んでいる。BRICSの中では、中国・ロシアに次ぐ経済水準ということからイ国をブラジルと判断する
ウ国:オーストラリア
経済指標であるGDPが国際的にみても高水準であり、全ての項目において、数値が高い。インフラの整備がしっかりとした先進国である。
エ国:南アフリカ
BRICSの一つであり、アフリカの中でも経済発展が著しい国である。2010年にはアフリカで初めてサッカーの世界大会であるワールドカップが開催された。都市部では、欧米と同じ水準ぐらいのインターネット利用率・パソコン普及率・携帯電話契約率・固定電話契約率であるが、農村部では、普及率が厳しい。主に中国企業から仕入れた安価なスマホが出回っており、生活必需品になっている。スマホは通信手段だけでなく、電子決済のシステム化が進んでおり、現金強盗など治安が悪い国において、お金の代わりの財布としてスマホを利用しており、国民の経済を支えている。
オ国:インド
BRICSの一つであり、特にデカン高原中央部のバンガロールでICT産業が発展している(英語が公用語であり、アメリカが夜のときに事業を引き継いで24時間作業を進めることが可能)。そのため、ネット普及率・携帯電話の契約数は増えているが、特に農村部では、ネット回線・固定電話の回線の普及率はまだまだ。2024年の統計から世界一位の人口国なので、ア国と比べて、やや携帯電話契約率が低いことからインドと判断。
どうでしたか?
アジア・アフリカなどの途上国では、依然、ネット普及率・パソコン普及率・固定電話契約率が低い水準だが、近年、安価なスマホが途上国でも出回るようになり、生活必需品になっています。そのため、途上国では、インフラの整備の優先度として、電気・ガス・水道といった設備投資が必要なものよりも、通信設備など、一つで広範囲をまかなえるものを先に整備しているところが多いです。
ICT産業は、世界の貧困問題を救うかもですね。
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