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理科~葉っぱの蒸散量を考えよう~
加藤学習塾ブログ
2023/07/03
みなさん、こんにちは。
葉っぱの蒸散量を考える問題は中学理科・さらには中学受験の小学理科で出てきますね。
以下の問題をおさえていきましょう。
問い:「ほぼ同じおおきさの葉っぱで枚数がそろい、茎の太さもほぼ同じ枝A、枝B、枝C、枝Dを4本用意する。枝Aはそのまま何も処理せず、枝Bは全ての葉の裏側全面にワセリンを塗り、枝Cは全ての葉の表側全面にワセリンを塗り、枝Dは葉を全て切り取り全ての切り口にワセリンを塗った。その4本の枝を10.0mlの水が入った試験管にさした。さらに、水10.0mlだけが入った試験管Eを用意する。5本の試験管の水面に油を注いで、光の当たる明るい場所に4時間置いて、そのときの試験管内の残りの水量を調べた。すると、残りの水量は、Aは4.7ml、Bは8.2ml、Cは6.1ml、Dは9.6ml、Eは10.0mlでした。葉っぱ全体、葉っぱの表側、葉っぱの裏側、茎でのそれぞれの蒸散量を求めなさい」
ポイントはそれぞれの枝がどこで蒸散が出来ているかを考えます。蒸散されているところは、枝Aはなにも処理がされていないので「表+裏+茎」、枝Bは葉っぱの裏側にワセリンが塗られているので「表+茎」、枝Cは葉っぱの表側にワセリンが塗られているので「裏+茎」、枝Dは「茎」ですね。
よって、葉っぱ全体の蒸散量は「枝Aー枝D」で「表+裏」になるので、「(10ー4.7)ー(10ー9.6)=4.9ml」。葉っぱの表側は「枝Bー枝D」で「表」になるので、「(10ー8.2)ー(10ー9.6)=1.4ml」。葉っぱの裏側は「枝Cー枝D」で「裏」になるので、「(10ー6.1)ー(10ー9.6)=3.5ml」。茎の蒸散量は枝Dを見れば良いので、0.4mlです。
こうしてみると、葉っぱの裏側に水蒸気の出入り口である気孔が多いのですね。また、茎でもわずかながら蒸散が行われているのですね。
蒸散の働きは主に3つあります。「余分な水分を抜く(尿と同じ)」。「体内温度を下げる(汗と同じ)」。「道管内の水分を抜き圧力を下げて土から水分を吸収する(圧力の高い方から低い方にモノが流れます)」。どれも植物にとって大切な働きです。
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