英語の名言から学ぼう~映画「英国王のスピーチ」より~|岡山の進学塾|加藤学習塾・個別指導塾

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英語の名言から学ぼう~映画「英国王のスピーチ」より~

加藤学習塾ブログ

2022/06/26

みなさん、こんにちは。

今日は映画「英国王のスピーチ」より名言を紹介します。
「英国王のスピーチ」は2010年に公開された洋画で、実話を基にしてます。
吃音(どもり症)に悩まされていたイギリスの王子と言語療法士との友情を描いた感動作です。
その映画のクライマックスが史実のスピーチを基にした感動のスピーチです。
そのスピーチの1節を見てみましょう。

"It is the principle which permits a state, in the selfish pursuit of power, to disregard its treaties and its solemn pledges; which sanctions the use of force, or threat of force, against the sovereignty and independence of other states. Such a principle, stripped of all its disguise, is surely the mere primitive doctrine that might is right; and if this principle were established throughout the world, the freedom of our own country and of the whole of the British Commonwealth of Nations would be in danger. But far more than this - the peoples of the world would be kept in the bondage of fear, and all hopes of settled peace and of security of justice and liberty among nations would be ended."
(それ(=戦争)は権力を無勝手に追求して、国際条約や確固たる誓約を無視して、他国の主権や独立に対して武力を使っていることや武力で脅していることを示しており、そのことを国家に認めさせるような、主義です。そのような主義は、包み隠さずいうと、力が正しいという、確実に単なる幼稚な(野蛮的な)主義です。そして、もし仮にこういう主義が世界中に確立されたら、自国(=英国)と全ての英国連邦国の自由が危険にさらされるでしょう。さらにいうと、世界中の人々が恐怖に束縛されて、国家間の確固たる平和と正義や自由の保証という全ての人々の希望が終わりを迎えるでしょう。)

英文について解説すると、1文目の1個目のwhichが関係詞でprinciple(主義)を説明しており、「~を国家に認めさせる主義」ということになります。
2個目のwhichも関係詞ですが、「the principle which ~its solemn pledges」を指しており、「そういう(戦争による)主義によって武力の使用や武力での脅しが示されている」という内容です。2文目のdocrineの直後の「that」は同格を表す接続詞であり、「力が正しいという主義」という形でdoctrineを説明しています。関係詞thatなら、関係詞節の中が主語か目的語が抜けているはずなので、それで関係詞thatか同格の接続詞thatを見抜きます。
そして、後半の「if~would~.(But far more than this)~would~」は仮定法になっています。つまり世界大戦になると、世界中の平和が脅かされて、人々の希望が終わりを迎えて元に戻らないだろうと、説いています。

戦争について的確に表現していますね。
「selfish pursuit of power(権力の身勝手な追求)」・「他国の主権や独立に対して武力の使用や武力での脅し(threat)を示すもの」・「単なる原始的・幼稚的・野蛮的な(primitive)主義」・「恐怖の束縛(the bondage of fear)」・「全ての人々の希望が終わりを迎えるだろう(all hopes ~would be ended)」などなど。

言葉の選び方が秀逸であり、思わず聞き惚れてしまいます。戦争はやはりあってはならないものだと改めて考えさせられました。
日本は第2次世界大戦での敗戦国であり、原爆の唯一の被爆国です。そして、年々、戦争について、そして原爆について語れる当事者が、少なくなっています。このご時世だからこそ、もう一度平和学習について、真剣に取り組んで、国際的に協力できることがないのか、国中だけでなく、国境を越えて、考えないといけないなぁと、思います。

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