冬支度とろうそくの話 ― “灯り”が持つ癒やしの力
加藤学習塾ブログ
2025/10/21
日が短くなり、夜の時間が増える季節。
そんなとき、やわらかい“灯り”に心がほっとすることがあります。
実は、ろうそくの炎には心理的な癒やし効果があることが、科学的にも証明されています。
炎のゆらめきを見ていると、気持ちが落ち着く――これは「1/fゆらぎ(エフぶんのいちゆらぎ)」という自然界のリズムが関係しています。
波の音や木のそよぎ、鳥のさえずりなどと同じリズムを持っており、人間の脳波と調和してリラックス状態を生むのです。
昔の日本では、夜の灯りといえばろうそくや行灯。
時間を計るために「一刻(約2時間)」分のろうを使った“時計ろうそく”も存在しました。
現代のように光にあふれた生活の中で、私たちは「夜を楽しむ静けさ」を少し失っているのかもしれません。
最近では「キャンドルセラピー」や「ナイトキャンドルヨガ」など、炎を使ったリラクゼーションも人気です。
特に秋冬は心身が冷えやすく、ストレスが溜まりやすい時期。
電気の光を少し落として、キャンドルを灯すだけで、気分が穏やかになり、睡眠の質が改善するという研究結果もあります。
ろうそくの炎を見つめながら過ごす時間は、
“光を消す”ことではなく、“心に灯りをともす”こと。
忙しい日々の中で、静かな灯りを一つ添える――それだけで、季節の夜が少し優しく感じられるのです。