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九州に半導体産業(IC産業)が多い理由を考えよう
加藤学習塾ブログ
2025/03/04
みなさん、こんにちは。
今日は以下の疑問を見てみましょう。
疑問:
九州地方には多くの半導体産業・IC(集積回路)産業が立地しています。
その立地状況から、アメリカのシリコンバレーならぬ、
「シリコンアイランド」と呼称されることもあります。
なぜでしょうか?
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①立地的条件
以下の図を見てみましょう。

空港と高速道路の交通状況に加え、半導体産業の立地が分かる図です。
このように、交通アクセスのよいところ、
特に、空港の近くに立地しているのが分かりますね。
半導体・ICは軽量で小型のわりに付加価値の高い商品です。
よって、輸送費のかかる飛行機で輸送しても、採算がとれるということですね。
②現地で活用できる材料はどうか
半導体産業は細かい加工技術を要するので、大量の工業用水を必要とします。
九州地方は工業用水に恵まれた地域です。
九州山地や筑後川水系・阿蘇山系をはじめ、年中、台風や梅雨で降雨があり、地下水も豊富です。
よって、工業用水の確保から、九州地方は半導体産業に恵まれた地域です。
③人件費
九州地方は大都市圏とくらべて、人件費を安く抑えることができます。
大都市圏の最低賃金が、1000~1200円ぐらいなのに対して、
九州地方ですと、850円~950円ぐらいに抑えることができます。
・農畜産・水産業が盛んであることから、特に、食料品の物価が安いこと
・農畜産・水産業・観光業などへの従事者が多く、高給な技術者や専門職が比較的少ないこと
・関東圏や関西圏から遠く、商圏が限定的であることがおおいこと
などが挙げられます。
④大手企業の新たな市場の開拓
大手企業の新たな市場の開拓として、大都市圏から遠く、
まだ未開拓地だったため、比較的進出しやすかったというのがあると思います。
福岡県に三菱電機、大分県に東芝、などが進出していきました。
⑤自動車産業の進出
自動車産業は、制御システムなど、半導体も必要とします。
また、元々、北九州工業地域を中心に鉄鋼が盛んだったこともあり、
自動車の部品に欠かせない金属加工業も分布していました。
よって、関連産業として、自動車産業と半導体産業が近くに進出するというケースもあります。
福岡県にはトヨタや日産、大分県にはダイハツ、熊本県にはホンダ、が分布しています。
このように、
立地的にも、工業用水が確保しやすいことも、人件費的にも、
経済的にも、産業的にも、
いろんな地理的条件が重なり、
九州地方は、半導体産業・IC産業が集積しやすい地域といえます。
地理は、多角的視点からものごとを考えられる科目だとおもうので、
他にも、いろんな産業を調べてみよう。
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