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ナウルという島国~モノカルチャー経済を考えよう~
加藤学習塾ブログ
2022/07/10
みなさん、こんにちは。
今日はナウルという島国を紹介します。
ナウルはオセアニア州の太平洋に浮かぶ島国で、面積がわずか約20㎢の世界で3番目に小さい国です。
そんなナウルですが、1990年代前半までは、かなり所得水準が高く、裕福な暮らし(裕福といっても娯楽ではなく、食事面で裕福であり、一人当たりの摂取カロリーが世界最高レベルであり、肥満度が高かったです)をしていたということをご存じでしょうか?
ナウルの所得源は、なんとリン鉱石の採掘・輸出によるものです。まさに、特定の資源に頼ったモノカルチャー経済ですね。
ナウルのリン鉱石は、海鳥のフンがサンゴ礁の島に堆積して形成されました。元々が海鳥のフンで、窒素分が多く良質なリン鉱石が採掘できたということで、リン鉱石を用いた化学肥料などのために先進国各国から重宝されました。それで、外貨を獲得して、高水準の所得を実現してきました。
しかし、面積がわずか約20㎢の島国ということもあり、1990年代後半には、リン鉱石が枯渇してしまいました。
農地もなく、漁業も自活用であり商業用でなかったため、すぐに収入源が途絶えて、国の経済は破綻寸前になったそうです。
しかし、2000年代後半から、緻密な地質調査と技術開発により、地中深くのリン鉱石も採掘できるようになり、所得水準が回復しました。
しかし、そのリン鉱石の埋蔵量も今後30年ほどで枯渇するそうなので、早急に、リン鉱石の鉱業に代わる基幹産業が必要になります。
果たして、太平洋の真ん中でどういう産業が望ましいのか?
モノカルチャー経済からの脱却は、多くの国で抱えている課題です。
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