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北海道はなぜ農牧業が盛んなの?~歴史的視点から~
加藤学習塾ブログ
2022/05/23
みなさん、こんにちは。
今日は北海道はなぜ農牧業が盛んなのかを、歴史的視点から語ります。
北海道はアイヌ民族が先住民としており、近代まであまり手つかずの状態でした。
明治時代初期に、ロシアの南下への国防と、北海道の開拓を兼ねて、屯田兵制度を始めます。
屯田兵に選ばれたのは、士族(元武士)で仕事を失った人たちが中心でした。国防のための軍隊を形成しつつ、農地開発を行います。
その農地開発の際に、実は参考にしたものがあり、アメリカのタウンシップ制を参考にしています。
アメリカのタウンシップ制とは、西部開拓(カリフォルニア州など)の際に入植者に正方形もしくは長方形の土地区画を与えるというものであり、これが農地開墾に影響を与えて、現在の大規模な土地での農業につながっています。
北海道の開拓の際も、入植者に長方形の土地を与えたことにより、土地区画が長方形の広大な農地が整然と並んだ碁盤目上の土地区画になっています。
これが、現在にも通じており、北海道では、整然と整備された長方形型の広大な農地で大規模な農牧業が可能となっています。
日本のほかの地域では、山がちな地形ということもあり、段丘面や扇状地・三角州・後背湿地といった自然の地形に合わせて、農地が作られることもあり、なかなか碁盤目上に土地区画を整備して広大な農地を確保するのが難しいです。
このように、北海道の屯田兵制度に基づく開拓と、開国してまもないのにアメリカを真似して近代化を図った明治政府の賜が、現在の北海道の農牧業なんですね。
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