年末年始に感じる時間の流れが変わる感覚について
加藤学習塾ブログ
2025/12/29

12月後半から1月前半にかけての時期は、1年の中でも特別な時間の流れを感じやすい季節です。年末が近づくにつれて日常は慌ただしくなりますが、不思議なことに、その忙しさの中にはどこか“静けさ”も同時に存在しています。仕事納め、大掃除、年越しの準備といった行事を通して、人は自然と「区切り」を意識するようになるからです。
この時期に時間の感覚が変わるのは、心理的な要因が大きいと言われています。普段は連続して流れている毎日が、「今年の終わり」「新しい年の始まり」という節目によって分断され、過去と未来を同時に意識する状態になるのです。そのため、1日1日がいつもより濃く感じられたり、逆にあっという間に過ぎてしまったように感じたりします。
年末に1年を振り返る習慣も、この感覚を強めます。成功したことだけでなく、うまくいかなかったことも含めて思い返すことで、時間が立体的に感じられるのです。そして年が明けると、今度は未来に目が向きます。「今年はどんな年にしたいか」「何を大切にしたいか」と考えることで、まだ始まっていない時間に期待を重ねることになります。
1月前半は、そんな過去と未来の間にある“余白の時間”とも言えるでしょう。世の中は少しずつ通常運転に戻っていきますが、気持ちの奥にはまだ正月の余韻が残っています。この時期に無理にアクセルを踏み込む必要はありません。時間の流れがゆっくりに感じられる今だからこそ、自分のペースを取り戻すことが大切です。
年末年始の時間は、ただの休暇ではなく、心と時間の感覚を整えるための大切な区間。この独特な感覚を意識して過ごすことで、新しい年のスタートがより穏やかなものになるはずです。
