コートが重く感じる日があるのはなぜ?
加藤学習塾ブログ
2025/12/20

同じコートを着ているのに「なんだか今日は重い…」と感じる日があります。
これも気分の問題ではなく、身体と環境がつくり出す“体感差”です。
まず、冬は気温が低いため、筋肉がこわばりやすくなります。寒さが増すと血管が収縮し、筋肉へ送られる血液量が減少します。その結果、筋肉の柔軟性が落ち、肩や腕の動きが小さくなり、負担が増えることで、コートが実際より重く感じられるのです。
もうひとつの要因は 気圧の変化 です。冬は低気圧の通過が増えますが、気圧が下がると体内の水分が膨張しやすく、筋肉や関節の動きが鈍くなります。すると、コートの重さそのものは変わっていないのに、肩や肩甲骨まわりに“重みがのしかかる”ように感じるのです。特にロングコートや厚いアウターは重心が下がりやすいので、体調によって体感が大きく変わります。
さらに、冬は日照時間が短いため、体内時計のリズムが乱れやすくなり、ちょっとした倦怠感や眠気が生まれます。身体のエネルギー消費量が落ちるため、普段より少しの重さでも負担に感じやすくなるのです。
教育的視点から見ると、「物体の重さは変わらないが、感じ方は変化する」というのは物理と生理学の交差点のような現象です。たとえば同じ重さのバッグでも、疲れている日は重く、元気な日は軽く感じる——これは力の伝わり方が人体の状態に左右されるからです。
生活の中でできる対策としては、
・肩まわりの軽いストレッチ
・気圧変化の大きい日は荷物を軽くする
・肩のラインが体に合ったコートを選ぶ
・冬場は特に筋肉を冷やさない
などが効果的です。
コートが重く感じる理由は、気分ではなく“身体が冬仕様に切り替わっている”サイン。冬の不調を理解することで、季節との付き合い方がずっと楽になります。
