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氷はなぜ透明ではなく白く曇るのか?
加藤学習塾ブログ
2025/12/10

家庭の冷蔵庫で作った氷は白く濁りがちですが、お店の透明な氷は美しく輝いています。ではなぜ家庭の氷は白くなるのでしょうか。その原因は“急速冷凍による空気の巻き込み”と“水中の不純物”にあります。
水を急激に冷やすと、外側から凍り始め内部に空気が閉じ込められます。氷の中心部に小さな気泡が残り、それが白く見えるのです。専門店やバーで使われる透明な氷は、時間をかけてゆっくり凍らせ、空気を逃がしながら作ります。「氷屋さんの氷が透明なのは技術の結晶」と言われる理由がこれです。
もう一つの要因は、水道水に含まれるミネラル。カルシウムやマグネシウムなどが凍結時に偏り、白く濁った層を作るのです。逆に純度の高い水ほど透明になりやすいという特徴があります。
最近では家庭でも透明な氷を作る方法として「方向性冷凍(Directional Freezing)」が話題です。容器の上部だけを開け、下から断熱して上だけを冷やすことで、気泡が自然に逃げ、透明度の高い氷が作れます。SNSで流行したため家庭の“氷研究”が盛り上がり、小さな科学実験としても人気です。
氷が透明か白いかという単純な質問の裏にも、熱伝導、純度、気体の溶解度など、理科の知識が詰まっています。身近な現象ほど、調べると奥深いのが雑学のおもしろさですね。
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